三十路独女の好きなもの徒然。

サブカル、動植物、伝統文化、自炊etc…の書き散らし

『風の谷のナウシカ』の軍参謀クロトワが好き。

 

こんばんは はりこ です。

 

ブログを初めて三日坊主どころではすでにないのですが、

なにごとも!気楽に!続けていくことからちびちび始めようと思います。

 

 

さて今回はみなさんおなじみ宮崎駿原作の『風の谷のナウシカ』です。

 

最初の好きなもの記事として直感的に選択した(というか目の前に全巻あったのですが、

タイトルを書いて早々に数日間内容に悩み、

一人のキャラクターを引っ張ってくるという逃げに出ました。

 

だってこの大作に何人の文化人が評論を寄せていると思っているのよ…!!

「大解剖」とかも出てるし「○○がすごすぎる…!」動画も山ほどあるわ!

 

ちなみにはりこは原作版とアニメ版両方好きです。

物心がつく頃には金曜ロードショーの常連だったのでやたら見ていました。

覚えてます?夕暮れ時の船小屋で佇むダンディズム…

あのころはTDLの『カリブの海賊』冒頭で出て来るオッチャンと同一人物だと思っていました…

 

 

というわけで前置きが長かったですが参謀クロトワについて書きます。

 

大人になってわかる彼の渋み、凄み

 

こういうキャラクターの渋みは大人になってからシミジミするものですよね。

ところで正直子供の頃はあんまり好きじゃありませんでした。

だって髭のオッチャンだから。(女児あるある)

 

そして現在、あのレベルにあるのが途方もないエリートだと知る。

 

エリートって生まれとか学歴だけじゃないことを痛感しますね。

要は自分を冷酷なまでに客観視して、自分が求めるポジションを射止めるには

何が必要かを分析し、ストイックに行動に移せる努力家であること。

 

身の回りにそうそうそんな野心家の人物はいないのですが、

一代で会社を興した社長やオリンピックメダリスト、

モデルやアーティストや芸人や職人といった人々で

一流と呼ばれる方などはそうなんじゃないでしょうか。

 

普通の人間にはとても出来ないことですね。

しかも現代には誘惑が多すぎる。誘惑に勝てない後ろめたさもあって、

そうしたエリートへの妬みも容易く生まれるのでしょう。

 

 

ではここで、アニメ/原作共通のクロトワさん格好いいところ~~

 

軍参謀クロトワの格好いいところ

 

  1.  超一流の飛行戦艦操縦技術
  2. 女好き
  3. 冷酷でありながら人間味あふれる名脇役

 

超一流の飛行戦艦操縦技術

 

もう最初から「超一流」とか言っちゃって、

「平民出の貧乏軍人」プロフィールはどこいっちゃったんですかね。

16の時からボロ船に10年乗っていたと言っていますが、

おそらくはこき使われつつも訓練し技を盗み、

その時から野心の塊であったのでしょう。

生きるか死ぬかの色濃い世界でそれでも出世してやる、と野望を抱くことの

なんという格好良さよ。

その地道な努力が経験則となって現れるのが、アスベルの乗るガンシップ戦での

「ここだ!」という勘所なのでしょうね。しびれる。

 

女好き

 

格好いいキャラクターの絶対条件、女好き。

わたくしこればかりは声を大にして主張したい。(既にフォントが大)

ルパン三世ソリッド・スネーク冴羽リョウetcetc…

いずれも「渋い」且つ「エロい」が最高に格好いいメンズですね。

 

ちょっと逸れますが、彼のひょうきんなところはカリオストロルパン三世

通じるものがあると思います。 

 

ユパさまも「渋い」のですが、いつも張り詰めていて仙人のようです。

後述する人間味の部分において、クロトワの女好きっぷりは作中最後の良心という感じ。

女好きをキャラクター性として全面に出していないのが良いですね。

緊迫した場面でついうっかり本音が出てる。

 

「顔もイイが頭もイイ、かわいいぜクシャナ…」

「次は鎧無しで抱きたいねえ」

「あんな奴でもあと2年もすればイイ女になったのに…」

 

冷酷でありながら人間味あふれる名脇役

 

 さて先述した人間味。

これは比喩表現なしに作中の救いであったと思います。

私は原作を小さい頃読みましたが難解かつ恐ろしい描写が多くて読み進められず、

やっと読めたといえるのは結構最近のことでした。

 

この作品はクライマックスに向かうに従って、

暗澹たる雰囲気が立ち込め辛くなってくるんですよね。

 

その中で泥臭くあがく姿は、どんどん神格化していくナウシカクシャナ

置いてけぼりをくらった読者にとって唯一の味方と言うか、

いつの間にかクロトワ(じいも)を応援していた自分にとって

心の拠り所になるんです。

 

もう陳腐でもなんでもいいのですが、

生きててくれてよかった~~~~~と思います。

 

 

また唯一に近いくらい、「アンチナウシカ」なのがいいですね。

ちょっと絆されてたり、無意識に安否を気遣ったりしているのですが、

「俺がナウシカを絶対に救う!」みたいなことにはならず、毒づきながら小娘扱い。

最終的には「自分のため」スタイルを貫いて一歩引いたところにいる。

 

だって、そうだよ。

そんなに安々と聖人になれたら戦争なんて起こらないじゃないか。

 

 

そして生涯の主、クシャナ殿下との主従ですね。

創作ものについて、最初から固い絆の主従(という設定)を描くのは

比較的容易いのですが、この作品では最初こそお互いに疑心暗鬼ながら、

様々な苦難を経て固く信頼し合うさまが描かれているのが最高です。

 

この二人は本当に素敵ですが、クロトワの魅力というより主従としての魅力なので、

いずれクシャナ殿下について語り散らすときに取っておこうと思います。

 

 

ところで最後に、彼の野心は果たされたんでしょうかね。

きっとクシャナの忠臣として生涯を終えたのでしょうが、

最後までその心中や彼のみぞ知るところだと思います。

 

では本日はこのへんで。